胡蝶蘭の寿命は、適切に管理すれば10年以上、場合によっては50年以上生きる株もあるといわれています。観賞用として飾られる「花が咲いている期間」は1~3ヶ月ほどですが、株そのものは多年生植物であり、株が元気であれば毎年開花を繰り返します。
一般のご家庭の場合
- 適度な明るさ(レース越しの光)
- 18〜25℃の安定した室温
- 乾湿のメリハリをつけた水やりをおこなう
- 根が元気に育つ環境(風通し・蒸れない)
これらを守ることで、長期にわたり健康に育てることができます。特に根腐れを避けることが長生きの最大ポイントで、鉢内が乾いてから水を与える「メリハリある水やり」が重要。つまり胡蝶蘭は“すぐ枯れる贈答花”ではなく、育てれば何年でも楽しめる長寿の植物です。

メリハリある水やり
胡蝶蘭の「メリハリある水やり」とは、常に少しずつ水を与えるのではなく、“あげる時はしっかり・あげない時は完全に乾かしてから”というメリハリをつけた水やり方法を指します。
① 水をあげる時はたっぷり与える
- 鉢全体に水が染み渡るように、鉢底から水が流れ出るまでしっかりと与える
- その後は受け皿の水を捨て、根が蒸れないように水切りを徹底
② 次の水やりは “表面から1から2㎝の深さが乾いてから” でOK
- 水苔なら指を1から2㎝の深さに指してみて、水気を感じられなくなったら
- バークなら1から2㎝の深さまで少し掘ってみて、乾いて色が明るい茶色になったら
- 「まだ湿っているのに追加で水を足さない」ことが最大のポイント
③ 季節でメリハリの幅が変わる
- 夏:乾きが早いので 5〜7日おき
- 冬:乾きが遅いので 10〜14日おき
(水苔植えの一般的目安)
- 根は常に湿った状態が続くと 根腐れを起こす
- 逆に乾く時間があると 根が呼吸し、健康に成長する
- その結果、花もちが良くなり、次の開花にもつながる

初心者向けの簡単な水やりスケジュール
初心者でも失敗しにくい、“シンプルで守りやすい水やりスケジュール” 、家庭環境(乾燥・湿度)に左右されにくいスケジュールをご紹介します。
春、秋(4〜5月、9~10月)
- 水苔植え:7〜10日に1回
- バーク植え:5〜7日に1回
- 朝〜午前中にたっぷり与え、鉢底から水が抜けたら受け皿の水は必ず捨てる。
💡コツ
- 表面から1~2㎝の深さの部分が完全に乾いてからあげる
- 涼しい日は間隔を1〜2日伸ばす
夏(6〜8月)
- 水苔植え:5〜7日に1回
- バーク植え:3〜5日に1回
- 夕方から夜にたっぷり与え、鉢底から水が抜けたら受け皿の水は必ず捨てる。
💡コツ
- 表面が完全に乾いてからあげる
- 暑い日中は蒸れの原因となるので与えない
▼ 冬(11〜3月)
- 水苔植え:2〜3週間に1回
- バーク植え:10〜14日に1回
- 気温が低い朝は避け、部屋が20℃前後になった日中に行う。
- 汲み置きした水、暖かい水を与える
💡コツ
- 冬は乾きにくいので控えめに
- 受け皿に水が残ると根腐れしやすいので必ず捨てる
- 迷ったら「触って冷たい=まだ湿っている」と判断する
- 暖かい季節 → 週1回
- 寒い季節 → 月2回
- 「乾いたらあげる」を最優先
- たっぷり与えて、溜め水はNG

まとめ
胡蝶蘭の寿命は、適切に管理すれば 10年以上 もち、同じ株から毎年花を咲かせることも可能です。長寿のためには「根を健康に保つこと」と「過不足ない水やり」が最重要ポイント。水やりは“常に湿らせない”ことがコツで、乾かす→しっかり与える のメリハリが大切です。初心者は、水苔植えなら 7〜10日に1回、バーク植えなら 5〜7日に1回 を目安にし、表面がしっかり乾いてから鉢底から水が抜けるまで与えます。受け皿に水を溜めっぱなしにしないことも根腐れ防止のポイント。温度18〜25℃・明るい室内環境を維持すれば、長く美しい花を楽しめます。
胡蝶蘭専門店らんや-黒臼洋蘭園-より
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