贈答用のお花としてお祝いのシーンを華やかに演出する胡蝶蘭。原産地は赤道付近にある熱帯雨林地帯なこともあり、お祝いに頂いた胡蝶蘭から花芽が出ても冬の間に枯れてしまうことがあるのではないでしょうか。
今回はそんな胡蝶蘭の花芽から花が咲くまでの生育と上手に冬越しや開花をさせる為の管理方法をご紹介します。
胡蝶蘭の花芽
胡蝶蘭の花芽は、太陽の方向に向かって生え、成長過程では青々とした緑色をしています。花芽が出る場所は、2枚目の葉の間のつけ根あたりからです。株の休眠期(11月~12月ごろ)から、顔を出し始めます。
この冬場の休眠期に花芽しますが、花芽はわずかしか伸びません。気温が20℃以上になってくる4月以降、暖かくなる春を待ち、ようやく伸び始めます。
この時、花芽は太陽光の方向に伸びてくるので、できるだけ上から日光が当たるよな場所に置いてあげましょう。
同じ時期に新根も出てくるので区別がつきにくいですが、新根は白色、花芽は緑色です。
胡蝶蘭の花茎
暖かくなってくると、少しずつ成長し「花茎(はなくき)」と呼ばれる茎になります。花茎が30cm程に伸びたら、支柱を立ててあげましょう。支柱を立てる際は、根を傷つけないように注意しながら差し込んであげてください。
また、専用の茎止めクリップまたはビニタイ(ビニール)で留めます。この時もきつく締めすぎないようにしましょう。
支柱の長さ以上に花茎が成長すると、自然と垂れ下がるようになります。花茎の長さは胡蝶蘭の系統によっても異なりますが、大輪系で70~80cm、小輪系だと10~20cm程です。
胡蝶蘭の開花
花茎がしっかりとしてくるのと同じ頃、つぼみが膨らみはじめます。
この時期に注意が必要なのが湿度です。湿度が低いと、つぼみが黄くなり落ちてしまうことがあります。なるべく乾燥しないところにおくか、部屋の湿度を調整しましょう。
また、つぼみが大きくなり始めたら、太陽光の当たる決まった場所に置くようにしましょう。そうすることでお花の向きが揃うようになります。さらに、支柱を曲げて支柱に沿わせるように誘導してあげることで、より美しく揃った姿に育ちます。
今回は胡蝶蘭の花芽から開花までの生育と注意点をご紹介しました。春に花を咲かせるために、「冬越し」は重要な期間になります。胡蝶蘭を開花させるために必要な「温度・湿度・光」の3つの管理に注意して上手に育ててあげましょう。