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日本中に胡蝶蘭を届けたい!社長・専務が語る黒臼洋蘭園の未来とは?

2023 10/08
特集・インタビュー
2023年5月17日

お祝い事に贈られる花と聞いて、真っ白な胡蝶蘭をイメージする人は多いのではないでしょうか。「幸せが舞い込む」の花言葉どおり、胡蝶蘭は贈られた人に笑顔をもたらす花として日本中で愛されています。

「黒臼洋蘭園」は、今年で創業39年を迎える関東最大級の胡蝶蘭専門農園。東京にほど近いさいたま市に2,700坪におよぶ温室を構え、年間20万株もの胡蝶蘭を日本中に出荷しています。年間最大の繁忙期に密着したシリーズもいよいよ最終回。後半である今回は、黒臼洋蘭園を創業から支え続けた専務とさらなる飛躍を目指す社長のお二人に、黒臼洋蘭園のこれまでとこれからへの思いを語っていただきました。

目次

胡蝶蘭を見つめ続けて30云年。”黒臼洋蘭園の生き字引き”が語る歴史|専務 新井務さん

現場を統括されている新井務専務。黒臼社長の同級生!

新井務専務は黒臼秀之社長の中学校時代の同級生であり、今では社長の右腕として黒臼洋蘭園を取り仕切る要の存在。創業時からのメンバーであり、30年以上胡蝶蘭一筋で過ごされてきたそうです。

ーー今では関東最大級の洋蘭園となった黒臼洋蘭園は、どれくらいの規模からスタートしたのでしょうか。

「当時は全員で5~6人くらいで、社員は社長と僕だけ。あとはパートさんが3~4人いるだけでした。当時は蘭といえばカトレアという時代。胡蝶蘭は今ほど市場に出ていませんでしたが、だんだんと胡蝶蘭の評価が高まり、今では社員10名にパートさん90名くらいという規模になりました。思えば大きくなったもんですね」

ーー30年以上ずっと胡蝶蘭一筋。業界の移り変わりも肌で感じてこられたんじゃないですか?

「そうですね。長年やっていると同業者との繋がりもたくさんありますが、落ち込んで商売を辞めていくところも多かったですねえ。うちも一時期はうまくいかない時期がありましたが、苗の海外輸入を始めたり、店舗販売を始めたり、ネットでの個人向け販売を強化したりと、試行錯誤しながらやってこられました。台湾やベトナムから苗を仕入れて日本で売る仕組みを作ったのは、たぶんうちが先駆けだと思いますよ」

ーーいろいろ大変な時期がありながらも今日までがんばってこられたとのこと。過去にはどんなトラブルがあったんでしょうか?

「花の市場規模がだんだん小さくなっていきましたね。かつては花の市場が売り先のメインでしたが、その市場自体が縮小し続けていました。直近ではコロナの影響で、東京の市場がほぼ全滅という状態でした。東京だと銀座のママの誕生日とか、お店の女の子へのお祝いといった用途が多かったので」

この日の新井専務のお仕事は名札張り。1mmのズレも許されない……!

ーー結構生々しい理由でダメージを受けたんですね(笑)しかし繁忙期の倉庫を見ると今はとても忙しそうです。

「以前からうちは個人向けの販売も強化していたんですが、コロナを機にその需要がいっきに広まりました。実家に帰れないから花でも贈っておきたいとか、母の日にちょっと豪華な花を贈りたいとか。個人への宅配は、正直コロナに入ってからの方が伸びてますね」

ーー意外なところに需要が!最近はコロナの影響も大分薄まってきたと思いますが、変化はありましたか?

「ようやく祝い事へのプレゼントやパーティの開催が解禁されてきたので、法人向けの需要が一気に回復しました。選挙も時期こそ読めませんが、間違いなく出ますね。市場向けも以前よりは割合を減らしましたが一定量出し続けてますし、個人向けも好調。おかげでここ4~5年の繁忙期は大忙しです」

ーー(心なしか目がうつろに見えます……)ある意味コロナを追い風にして勢いづいた面もあると思います。今後の黒臼洋蘭園はどこを目指していくのでしょうか?

「社長とも話をしているんですけど、やりたいことはたくさんあるんですよね。隣の土地を買ってお店を大きくして、団体客がバスで見に来てくれるような洋蘭センターを始めたいとずっと考えています。また東京市場は今の農園でがんばりつつ、大阪に進出して関西圏にもうちの胡蝶蘭を届けたいですね。事業を小さくするつもりは全くありませんよ」

ーーお疲れの中でもパワフル!黒臼洋蘭園の拡大を楽しみにしています!

贈り手の気持ちを代弁してくれる花。若い世代にも届けたい|社長 黒臼秀之さん

黒臼洋蘭園の創業社長・黒臼秀之さんは今年60歳。若くてパワフル!

年間最大の繁忙期に挑む黒臼洋蘭園の面々。疲労の色は見えながらも、最高の胡蝶蘭をお届けするために各部門とも精力的に対応をされています。これだけ胡蝶蘭が広く求められるようになった背景にはどのような歴史があり、どのような未来を目指すのでしょうか。最後に黒臼秀之社長に”これまで”と”これから”についてお話をお伺いしました。

ーー各部門のお話を伺い、大変な時期を迎えていたんだと改めて実感しました。ここまで来るには大変だったと思いますが、社長はそもそもなぜ胡蝶蘭を作ろうと思ったのでしょうか?

「父親が小学校6年生のときに亡くなってしまったので、母親と一緒にできる仕事は何かないかと考えたのがきっかけです。植木の生産農家をしていた父が残した土地とハウスはあったので、何か育てられないものかと考え、高校卒業後に当時鶴ヶ島にあった農業大学校で農業を学ぶことにしました。

在学中は何を作ろうかはっきりと決めていなかったんですが、たまたま蘭を作っていた従兄弟から『これからは蘭がくるぞ』という話を聞き、学校の先生に相談して蘭の研修に行かせてもらいました。1年間丁稚奉公をして21歳から黒臼洋蘭園をスタート。今年で60歳になりますので、39年目を迎えることになります」

ーー始まりは従兄弟さんのススメからだったんですね。そして21歳で農園を始められたとのことですが、当時から今のような売り方だったんでしょうか。

「正直売り方なんてよくわからなかったので、切り花にして売るのがメインでした。その後に寄せ植えが流行り始めて、贈答用の鉢植えの蘭が出てきたという流れです。開業当時はバブルに入りかけていた時代でしたので、作れば作るほど売れました。

しかしその後バブル崩壊やリーマンショックの影響により市場自体の流通量が激減したので、店頭で売る小売りを始めました。最初は倉庫で片手間に対応していたんですが、思ったより需要がありそうなのでアンテナショップを作ってみたところ、これが大当たりしたんです。この成功をきっかけに、市場に頼りきりだった売り方を市場外にシフトしていくことになりました」

ーーそこで小売りに舵を切ったと。今はネット通販が主力とのことですが、これはいつ頃から?

「25年くらい前からでしょうか。ある日車で来られたお客様に「おたくは顧客の車のナンバーも控えていないのか?」と呆れられたんです。当時はレジすら用意しておらず、領収書も手書き。当然顧客情報なんて記録していません。そのお客様はBMWに乗った品のいい奥様だったんですが「『前回はありがとうございます』くらいのサービスはやらないとだめだ」と叱ってくださいました。

それを機に店の設備を整えつつホームページを用意して、ネットショップのシステムも整備しました。ブログでの発信も続け、今では検索上位に来るようになりましたね。あの時お叱りをいただけて本当によかったと思ってますよ(笑)」

世に送り出す胡蝶蘭は年間20万株。大量受注の秘訣は

「常に作り続けること」

ーー長い歴史の中でそんなことも。何がきっかけになるかわかりませんね。いろいろあったといえば、2019年末からのコロナは何か影響はあったのでしょうか。

「2020年の2月3月は全く市場が動かなくなってしまいました。生産量全体の半分弱が売れなくなりましたが、台湾からは毎週のように届きます。途方に暮れましたが、それでも我々は生産をやめるわけにはいきません。僕らが苗はいらないと言ったら台湾の生産者さんが困っちゃいますし、うちのスタッフも困っちゃいますよね。なのでこの時期は営業担当にがんばってもらって、さいたま市の小中学校180校や老人ホーム、病院などにみんな配ってしまいました」

ーー全部無料で配ったんですか! とんでもないコストがかかったのでは……?

「捨てるわけにはいかないという理由もありましたが、何より花に触れてもらう絶好の機会になるんじゃないかと。胡蝶蘭は決して安い商品ではないので、普段触れる機会がない人も多いでしょうから。

それが2月から4月にかけての話なんですが、この配布が功を奏したかはわかりませんが、5月の母の日はびっくりするほど注文がごった返しました。通常月の3倍くらいは注文が入ったんじゃないかな。『しばらく会えないから、せめていい花を贈っておこう』というところで需要があったようです。

2020年頭からしばらくは法人は自粛ムードがあり受注が減りましたが、個人のユーザーさんは有難いことに注文が増えましたね。」

ーーどこに需要があるか本当に分かりませんね……! 今回見せていただいた繁忙期の現場からも、今は非常に好調な様子がうかがえました。この状態を踏まえて、これからの胡蝶蘭の需要はどのように動きそうでしょうか?

「おかげさまでコロナの自粛ムードが明けてきたことで、法人需要も一気に息を吹き返してきました。受注の対応が追いつかず、短い時間でしたがネットショップを売り切れ表示にさせていただいたほどです。

一方で、この需要がこれからもずっと続くとは考えていません。今、生花業界を支えてくれているのは50~70代の方が中心です。20代はほとんど花を買うことはありません。かつては2兆円産業といわれた生花は、今や1兆円を切るまでに縮小しています。我々は長く広く花を楽しんでもらうためにも、若い世代に花の素晴らしさを伝えていかなければなりません」

ーー東京オリンピックでは『花の国日本』をうたい、世界に花の良さを伝えていました。日本人にとって花は本当に特別な存在だと感じます。

「この3年は、植物や花の良さを見直してもらういい機会でした。今まで花を飾ったことがない人たちが机の上に花を置いたことで、多くの会話を生んだ経験をしたと思います。会話が少ないというご夫婦に花を勧めたところ『花のおかげで会話が生まれたよ』と喜んでいただいたこともありました。

花はただ美しいだけでなく、贈り手の気持ちを代弁してくれるかけがえのない存在です。誰かが誰かを大切に思う気持ちを届けられる花を作り続けられるよう、我々はこれからも努力を続けていきたいと思っています」

ーー気持ちを代弁してくれるのが花! もっと多くの人が花を贈り合う世の中になってほしいですね!

大切な人への贈り物に、ぜひ黒臼洋蘭園の胡蝶蘭を!

四季折々の花々と共に過ごしてきた日本人にとって、花は身近でかけがえのない存在です。黒臼秀之社長の「もっと気軽に花に触れて欲しい」という言葉には、花と共に豊かな日々を送ってほしいという願いが込められています。

花はそこに一輪あるだけで、気持ちを暖かく晴れやかにしてくれます。

受け取った人の笑顔を思い浮かべながら、大切な日に花を贈るのはいかがでしょうか。黒臼洋蘭園は、花と一緒に気持ちをお届けするお手伝いしてくれます。ぜひ大切な人への贈り物の際はご相談してみてください。

この記事を書いた人
芦田おさむし

Webライター
SEO記事からインタビュー取材まであらゆる現場に対応するマルチライター。金融・不動産・年金などの硬めジャンルからゲーム・スポーツ・格闘技などエンタメジャンルまで幅広いジャンルで筆を走らせる。好きなモノはコメダ珈琲。

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