開店、開業、当選、昇進、出産…人生の門出を祝福するときに贈られる花。そんな祝い花にはバラやチューリップ、ヒマワリ、ユリなどもありますが、そんな中最も重宝されているのが胡蝶蘭ではないでしょうか。もちろんどの花を贈っても贈り主の気持ちは同じですが、そんな“キング・オブ・ギフト”胡蝶蘭の「選ばれる」絶対的理由をご紹介します。
圧倒的なインパクト– 抜群の存在感です
胡蝶蘭が喜ばれる理由はまず、その見た目のインパクトであることは言うまでもありません。大体、1本の茎(1株)から7輪~8輪の花をつけると言われています。さらに花びらの大きさは1枚10~15cmとかなり豪華。これだけでかなりのボリューム感があります。
ただし皆さんも目にしたことのある胡蝶蘭は、あれだけで1つの花のように見えていると思いますが、実は、数株をまとめて1つの株に見せているのです。ちなみに胡蝶蘭の専門業者や生花店では、2株並べて1セットにすることを「2本立ち」、3株寄せ植えして1つの株のように見せることを「3本立ち」といいます。
もちろんそれが「4本立ち」「5本立ち」と増えていくごとに横幅も倍増し、高級感も増していきます。ちなみに当園では「100本立ち」という記録的な注文もいただいたことがあります。この時は、公園でもたまに見かける、球状のジャングルジムのような枠に100株を取り付けていき、巨大な胡蝶蘭の「玉」を完成させたました。横幅は大の大人が両手を伸ばすくらいありました。
花もちの良さ– 美しさがいつまでも続きます
花には、たとえば桜のように、見ごろが一瞬で終わってしまうイメージがあります。しかし胡蝶蘭は一般的に「花もちが良い」ことで知られ、長くその美しさを楽しむことができるのです。切り花でも1週間、鉢植えだと管理が良ければ2か月。その理由としては根元に近いほうから花が順々に咲くので、鑑賞期間が続く、さらに最初に咲いた花もそのまま咲き続けることにもあります。1本の茎に1輪しか咲かないチューリップやカーネーション、ガーベラは、その1輪が枯れてしまえば終わりですが、胡蝶蘭は楽しみが長続きするのです。
また、大きく、美しい花を咲かせるものでいえばアジサイも知られていますが、こちらは水あげが悪く、水やりをこまめにしないとすぐ枯れてしまう一面があるのです。一方、胡蝶蘭は1週間~10日に一度水を与えれば済むので、手入れも比較的ラクなのです。
お店などの開業の場合、やはり胡蝶蘭が置いてあると、お店のアピールにもなります。そんな長く人を呼び込む効果が得られるのも、胡蝶蘭の人気の秘密なのです。
匂いがしない– 人、場所を選ばずに贈れます
花をギフトとして贈る際、意外と見過ごしてしまいがちなのが「匂い」。先ほど挙げた「見た目」や「花もち」はもちろんですが、「匂い」がするかどうかも大事なのです。
白い大輪の花を咲かせることで知られるユリも開店祝いなどに重宝されますが、匂いが強いこともあり、飲食店にプレゼントするのは避けられています。
その点、匂いがしない胡蝶蘭は、飲食店に置いても邪魔しませんし、出産祝いにママさんにあげても安心です。さらには花粉も飛ばない点も、指名される理由でしょう。
縁起の良い花言葉–「幸せを運びます」
そんな 胡蝶蘭の“花言葉”をご存知でしょうか。それは、「幸せを運んでくる」というもの。「幸福」や「幸せ」といった花言葉は、バラやチューリップ、カスミソウなど多くの花でもあてはまりますが、「幸せを運んでくる」という花言葉を持つ花は、胡蝶蘭のほか「クチナシ」「スズラン」と意外と多くありません。そこで自然と、胡蝶蘭がギフトとして浸透するようになったとも言われています。
ただどうして胡蝶蘭の花言葉が「幸せを運んでくる」なのでしょうか。その理由をひも解くと、花びらの形が蝶のようにヒラヒラと舞っているように見えるため、呼ばれるようになったという説もあります。確かに大きく、左右均等な花びらは、その白さもあいまって、まるで蝶の羽根のようにも見えます。
ちなみに胡蝶蘭を英語でいうと「Phalaenopsis orchid)」(ファレノプシス オーキッド)。これは「蛾のような蘭」を意味します。英語圏ではこの形が「蛾」と思われているようですが、実は蛾も、神秘的な力の持ち主として、幸運をもたらす生き物とされているのです。やはり胡蝶蘭は、どの国でも縁起の良い花と思われているようです。
日本人が好む「白さ」– お祝いにぴったりの色です
東南アジア原産の胡蝶蘭。原種はそこまで白くないのですが、品種改良の結果、今のような純白なものになりました。
胡蝶蘭が人気を集めるのは、日本人がそんな「白さ」に惹かれる国民性にもあるようです。選挙事務所にもお届けすることが多いのですが、これは「白星」を連想するために好まれると言われています。
お祝い花ですと「バラ」も人気ですが、例えばクリニックの開業にバラを贈ると、赤い色が「血」を連想させるなど、どうしてもネガティブにとらえられがち。
一方、白色が与える心理効果は「清潔」「始まり」「高級」など、すべて良い印象。胡蝶蘭はまさに人生の新たな門出にふさわしい花なのです。
通年購入可能– オールシーズン買えます
花には「旬」というものがあります。ヒマワリなら夏、シクラメンなら冬と、季節ごとの挨拶には喜ばれるでしょう。もちろん胡蝶蘭も自然に花が咲くのであれぱ春から夏にかけてがピークなのですが、現在は人工的な栽培が可能となっており、どの時期でも買えるようになっているのです。贈りたいときに買える「通年購入可能」な点も、胡蝶蘭が指名される要因になっています。
高級感の代名詞として確立– 贈る側、贈られる側の共通認識ができています
以上、花もちの良さといった生育条件から花言葉や色などのイメージを挙げてきましたが、それ以前に、「胡蝶蘭=高級贈答花」としてすっかり定着したことも、人気に拍車がかかる背景でしょう。政財界や芸能界、さらには個人事業だと夜のお店など、シーンも目的も問わず贈ることができますが、贈り主に共通するのは、そんな相手の華やかなスタートを、高級感あふれる胡蝶蘭で彩ろうという思いです。
さらに最近は小さい胡蝶蘭の品種も増えて来たので、企業ではなく一般ユーザーが、ちょっとしたお祝いや、さらにはお祝い返しとして使う傾向も多くなってきました。
こうしてキング・オブ・ギフトとして揺るぎのない位置にある「胡蝶蘭」。そんな7つの絶対的理由を挙げてきましたが、最後に、ギフトとして贈るときの注意点をお伝えできればと思います。
贈る胡蝶蘭のランク=相手をどう思っているのか
開店祝いや当選祝いに際し、店内や事務所にズラリと並ぶ胡蝶蘭。贈る方は、相手とどのくらいのお付き合いがあるかによって胡蝶蘭を選びますが、ある程度の「相場」を知っておかないと、付き合いが深いにも関わらず、ほかの胡蝶蘭に比べて見た目が寂しい物を贈ってしまうといったこともたびたび耳にします。
つまり、それなりのものを贈っておかないと他の方からの胡蝶蘭と比較されてしまい、
祝福するはずがかえって逆効果になりかねないのです。そうした「胡蝶蘭をめぐるギフト事情」については、35年以上の歴史がある当園にご相談いただければ、豊富な事例をもとにアドバイスさせていただきます。「まごころ」を贈るプロにお任せください。